昨年度末、平成医療福祉グループの特別養護老人ホーム4施設(ヴィラ都筑、ケアホーム葛飾、ケアホーム板橋、ケアホーム千鳥)が、オーストラリアのモナッシュ大学(Monash University)との共同研究に参加し、論文3本が国際術誌に掲載されたことに続き、このたび、新たに1本の論文が『Archives of Gerontology and Geriatrics』に掲載されました。
この論文では12か国の介護施設における抗コリン薬の使用について調査しており、その結果からポリファーマシーによる有害事象リスク、特に高齢者に対するリスクについて述べられています。
調査は2020年10月~12月にかけて、上記4施設を対象に実施され、収集したデータはオーストラリア、スペイン、中国などのデータと統合されました。論文はHMW総研(平成医療福祉グループ総合研究所)の佐方 信夫所長が共著者として参加し、日本チームのデータ分析は、当グループの研究指導を外部講師として担当する、医療経済研究機構の浜田 将太氏が担当しました。
【掲載誌】
『Archives of Gerontology and Geriatrics』
【論文名】
Prevalence of strong anticholinergic use in residents with and without cognitive impairment and frailty: Analysis from 106 nursing homes in 12 Asia-Pacific and European countries
(和訳:施設入居者における強力な抗コリン薬の使用率:アジア太平洋およびヨーロッパ12ヵ国106の介護施設からの分析)
【著者】
Amanda J. Cross, Emanuele R. Villani, Agathe D. Jadczak, Kaisu Pitkälä, Shota Hamada, Meng Zhao, Marta Gutiérrez-Valencia, Ulla Aalto, Laura A. Dowd, Li Li, Shin J. Liau, Rosa Liperoti, Nicolás Martínez-Velilla, Choon Ean Ooi, Graziano Onder, Kate Petrie, Hanna M. Roitto, Victoria Roncal-Belzunce, Riitta Saarela, Nobuo Sakata, Renuka Visvanathan, Tiange G. Zhang, J. Simon Bell
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