HMW総研の主任研究員である堺琴美氏によるシステマティックレビュー「Nutritional therapy for reducing disability and improving activities of daily living in people after stroke」が、Cochrane Database of Systematic Reviewsに出版されました。
コクランレビューは、厳密な方法論に基づいてシステマティックレビューを実施しており、世界中の研究者、医療従事者、政策立案者によって使用され、医療分野のガイドラインや政策に大きな影響を与えています。そのため、世界におけるシステマティックレビューのトップリソースとして権威あるものです。
今回採択されたレビューでは、脳卒中後の患者に対する日常生活動作などの改善を目指す栄養療法の効果について、全52件、11,926人が参加したランダム化比較試験を評価しています。この成果は、今後、脳卒中患者の転帰を改善する栄養療法の臨床での実施と研究の発展に貢献する重要なものとなっています。
HMW総研のさらなる研究活動にご期待ください。
【堺主任研究員コメント】
このシステマティックレビューの実施をコクランと計画してから4年の年月を経て、この度出版することができました。脳卒中患者における栄養療法のランダム化比較試験は世界において非常に多く、そのため膨大なレビューとなりました。栄養療法はエネルギー量増加、たんぱく質、ビタミンなどを対象にしています。アウトカムには、日常生活動作だけでなく嚥下機能、生存、感染症、身体機能、栄養状態、生活の質、有害事象などへの影響をみています。本レビュー結果を、臨床や研究に役立てていただければうれしく思います。
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